Oct. 2016

Last Modified: Sat Nov 5 11:34:41 UTC 2016

Torampoo 2016-11-05 [Sat] 19:09

とらんぷ氏について一言。

彼の人気について、日本のメディアでおそらくぜんぜん触れられていないことがある。 それは米国では「金持ちは偉い」ってことだ。 とらんぷ氏は「なあ聞いてくれ… オレはものすごい金持ちなんだよ」 みたいなことをしょっちゅう言ってるが、アメリカンにとってこれは 「人間として尊敬すべき特長」なのである。ここの感覚が日本人とかなり違う。 移民の問題とかはこれから日本でも出てくるだろうからあまり違和感がないかもしれないが、 この「金持ち至上主義」を理解するのが、じつは米国を理解するうえで 根本的に重要だと新山は考えている。

つまり、米国人の多くは真面目に「カネがすべて」だと思ってるのだ。ホントに。 (そう考えると、とらんぷ氏ってのは昔の(ライブドア時代の)ホリエモンが もっと年食って政治家になったような雰囲気である。)

アメリカンが大好きな Ayn Rand なんかの小説では、この考えが端的に示されている。 それによると、ある人が別の人におカネを渡すとき、その値段というのは 「相手に感謝した量」によって決まっているという。だから金持ちというのは 他人からそれだけ多くの「感謝」を集めた人間なのである。したがって 「金持ち = 人間的にエライ」という図式が成り立つ。 Ayn Rand はこれを「客観主義」とか言っているが、よーするにこれは すべての価値をカネによって表せば客観的だということだろうと新山は理解している。 カネは目に見えるし、もちろん「気持ち」なんかよりも比較しやすい。 だから客観的だと。

実際には、ものの値段などというものは「感謝の量」だけでは決まっていなくて、 そこには需要と供給という変数が存在すると思うのだが、とにかくこの考えはわかりやすい。 なぜなら、これを信じていれば罪悪感なくカネを儲けられるんだから。 Ted Turner (CNNの創始者) の有名な句に 「人生はゲームだが、そのスコアはカネで表されるのさ」というのがあるが、 かれは Ayn Rand の信奉者だったらしい。 日本でも会社の社長などにはこういう人は多いのではないかと思うが、 米国ではこれがおおっぴらに言える雰囲気がある。だから一攫千金を狙って 起業する人も多いし、それが立派なことだと思われる、というわけ。

で、もっと掘り下げると、そもそもなぜアメリカンは客観的なのが好きなのか? 彼らはなんでも数値で評価するのが好きな人たちだ。 大学ランキングとか、いい国ランキングとか作りたがるし、政治家に対しても 各政治団体とかがみんな「この政治家は我々のポリシーに対して何点」とかいうのをつけて 公開している。ほぼ強迫観念にとりつかれているといってもいいくらい、 彼らは数値評価にこだわるのである。この客観好きは一体何なんだろう。 日本人は逆にあまりはっきりさせないほうを好むよね。 あっちは移民の国だから、かもしれないが、とにかく日本人があまり知らない 米国の性質ってのは結構あるよなあ、と思う。

Mah frist gaem on PICO-8 \o/ 2016-10-30 [Sun] 11:59

Aaand here's mah frist gaem on PICO-8! \o/

NO PUMPKIN IN THIS GAME

Admittedly, this game is crap.

どうでもいいが (どうでもよろ)、PICO-8 ってどうしても 「ぴこはち」って読んじゃうよな。koredeiinoda.

ウnternet 2016-10-23 [Sun] 12:42

おやいつのまにか 10月ももう後半だ。

日本ではゼーンゼン報道されてないみたいだが、 金曜日の「事件」はすでに 2年前に予告されていた。 つまり、杞憂が現実になったということである。 これからもおそらくこの手の事件は頻発するだろう。 その結果、おそらく2つのことが起こると考えられる:

  1. IoT機器のセキュリティに関する世間の目が より厳しくなり、メーカー・ISP の対応が強まる。(これは、まあいい。)
  2. DDoS が起きたときの被害を軽減するために、よりネットワークの分割傾向が強まる。 つまり Akamai とか CloudFlare のようなシステムが標準になる。

ご存じのとおり、セキュリティ・安全性の基本原則は「原因の除去」 「耐性の強化」および「被害の局所化」である。 「原因の除去」と「耐性の強化」は当然の帰結として、端的にいえば 2. は 「インターネットがより分断される方向に進む」ということである。 これがより極端になると、いずれは世界のあらゆるところで中華ファイヤーウォールのようなものが 出現することになり、「誰でもサーバ1個動かせば世界中に情報発信できた」時代は 終わりをつげることになるだろう。つまりふたたび情報発信にコストがかかるようになるのだ。 その結果、情報を発信できるのはまたもや権力のある人だけに限定されることになる。

ある意味、この流れはじつは世の中の役人が望んでいることなのかもしれない。

(追記) IPFS?


Yusuke Shinyama
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