新山が思うに、Atlas Shrugged の業績は「なぜ資本主義はスバラシイのか」を 説明しているところにあると思う。しかし、途中まではよかったのだが…。 個人的には、この小説は Hank Readen の裁判のくだりで終わるべきであった。 第三部で John Galt が出てきてからは、その展開は新山の想像をはるかに 超えたアホさ加減になってしまい、最後のほうは苦痛でしょうがなかった。 しかしすでに 700ページかそこら読んだあとで今さらやめるのは敗北である、 という理由のみにより最後までガンバった。ちなみに、Ayn Rand とは 感情的でガンコな人種的偏見をもつおばさん である。ランダムハウスの Modern Library 100 Best Novels によれば、この小説は Reader's pick の No. 1 になっているが、 どうせ選んだのはアメリカ人だろう。この小説は、ある種リバータリアン的な アメリカンの思想を代表しているとされるが、たしかにアメリカンのいう “合理性”の薄っぺらさがよく出ている。これのアホさ加減についてはまた今度書くとして、 とりあえずこれでよーやく明日から別の、もっとまともそうな本が 読み始められるのはよいことだ。おわり