2003年 11月 (3)。

マウスカーソルでヂスプレイの電源ボタンは押せません。

Last Modified: Mon Dec 1 08:55:18 EST 2003 (12/01, 22:55 JST)

Nov 30 [Sun]


(10:58)
72時間 (= サルモネラ菌の最大潜伏時間) 経過した。何もおこらず。 今回も生タマゴを生きのびたことになる。

自分の身体を使って人体実験しても、誰も文句は言わなかろう。

(15:40)
メールをくれた彼は vnc2swf はコンパイルできたらしい。 「でも、激遅いね」だって。そりゃそうだ。とくに OSX では 画面書きかえは… *SIGH*
(17:39)
ちょっとした用があり、久しぶりに紀伊国屋まで立ち読みに行く。 Rockefeller Center のクリスマスツリーはまだ転倒してなかった。 なにやら何者かの屋外ステージがあるらしく、あたりは人でごった返していた。 Manhattan Mall のクリスマスツリー (屋内) はもう転倒してた。 枕草子ではないが、晩秋の夕暮れは一年の中で一番好きなときのひとつである。 冬時間になったため、ここでは午後 3時から暗くなりはじめて 4時半にはもう日没してしまう。 いま外はまっくら。地下鉄の駅に入ると、サックスの音がホームに響いているのが聞こえてくるところがあって、 こういうのはいかにもニューヨークの典型的な秋の風景っぽいよ。

…自分に身体や感覚があることは知覚できるのだが、 自分に「権利」なるものが存在ることはどうやったら知覚できるのだろう? そしてそれらが破られた場合にどうやったら痛みを感じることができる?

具体的なことは何もかも。

そうそう、そういえば昨日の夜、電車にのったら目の前にすわってたおっさんが 本を読んでいて、何やら見たことがあるよーな、と思ったらそれは "The Zope Book" だった。 ふんげあ。ぞうぴいのゆーざってそんなにおおいの?? 謎である。

(23:39)
Astoria 近辺には Greek が多いんだよ。Geek はべつに多くない。 というわけできょうはギリシあ料理。てゆうか、エジプト料理と似てるね。 きょうの英語: Cypriot (キプロスの) は「しぷりあっと」と発音する。 どうでもいいけど新山はよく Cyprus と Sicily をまちがへます。 Sicily はピザだって! (違うだろ)

帰りに 34st. Sta を通ったらホームでアコーデオンをえっちらおっちらと (なぜかアコーデオンの場合、この表現が似合う) 引いてるおっさんがいた。 なんか警戒な曲で、いかにもドイツあたりで流れてそうな曲で、 聴いたことあるんだけど曲名がわからない。なんていうんだろうなあこれは。

ふと考える。人生における幸せというものは誰しもその量があらかじめきまっており、

(00:56)
きょうはツウちゃんねるで名指しされていたが、 ああいう鬱鬱とした暗いグチたれぶりはわりと好きだけどな。 っていうか、あの掲示板はそのためにあるんだからもっと陰険に野次るべきだと思う。 スラッシュドット日本のように、みんながみんな「オープン (かっこわらい)」で「理知的 (かっこわらい)」になり、 互いに“すばらしい洞察!” とか言い合ってたら世も末だよ。

しかし、はっきりいって (新山のように) 名前を出してぐちっていても 匿名でぐちっていても大した違いはない。おおっぴらに敗北しているか、 こっそり敗北しているかの違いだけだ。 敗北を隠すのはいかにもニホン人的でつつましくてよろしいことでございましょうが、 なぜかオレはおおっぴらに敗北したほうがましと思います。

Nov 29 [Sat]


(10:52)
あと 24時間…。
(11:36)
ぱぱっぱぱっぱっぱ ジャマジャマ

オレってほんと自分の精神年齢がわかんねえよ、自分でも。 しかし、まわりの同い歳連中に比べて格段に低いことは確かである。 というかねえ、ほかの人間はすでに人生設計などというモノをですねえ、 してるかもしれないわけなんですよ。何ですかそれは。ええ? それにひきかえ、自分はまだ就職すらしていないありさまである。 いつもいつもこのギャップには驚く。もちろん、就職して結婚すれば何かヨイことがあるかというと、 別にどうということもなく、ただその方が周囲の目がよくなるというだけのことだろう。 日本では。いや、なんでも「守りの側」に立ってしまうと大変だと思うよ。 あとはひたすら耐えるのみだから。そんなことができるほど自分が mature かというと、 全然そこまでいってない。しかしなんでみんなそんなに早いのか? という疑問はいつもある。 逆にいうと、なぜオレはこんなに時間がかかっているのか。べつに遊んでいるわけでは ちっともないのだがなあ (いやしかし留学すること自体がすでに遊びだ、と言われればそれまでだが)。 だいたいもともと「遊学」という語は「遊ぶ」という字をふくんでいるわけではないか。 といっても遊牧民族は遊んでいないがね。どうでもいい。いやそれでも、たとえ遊んでいたと言われようが、 何かに成功すれば「いやあの人の目は確かだった!」ということに (後からの評価で) なるけど、それはあくまで成功すればの話なわけですよね。 成功した奴は努力を誇り、失敗した奴は口も聞けない、と。 どのみちそんなことを言いだすのはアホばかりだ。どうでもいいな。ホントに

で、じゃあ今の進路を変えるかというと、もちろんそんなことはしないのだった。 なぜなら自分はこれでいいという信念らしきものがあるからである。 あるいはこれしかできないというか。というのは、誰も「新山お前そんなんじゃダメだよ〜」とは 言わないので、(べつによくはなくても) 少なくとも面白がられてはいるのだろう。 こういうときに開き直っていられるというのは自分のスキな一面ではある。

(13:44)
曇りで、きのうと違って乾燥しているが、非常に風がツヨイ。 なんかもう吹きとばされそうになる。空には灰色の雲がぽこぽことあるが、 いつもこいつを見るたびに、「これって絵の具で描くにはどうやるだろうなあ」と考える。 たぶん、まず白の絵の具にひたして、そのあと先っちょだけ灰色にして、 ぐるっぐるっとやればこんな感じの絵になるのではないかと思うのだが、 よくわからない。うわ、すげえ音 (風が)。こう風がつよいと出る気をなくすよね。 つうか、そういや昨日も雨に加えて風が強かったしな。
(14:16)
このページのFlashがおもろい。

注: どのような結果が出てもオレは責任持ちません。職場での閲覧はおすすめしません。

(16:59)
なんだか WSJ (Wall Street Journal) と USJ (Universal Studio Japan) と UFJ (銀行) と USB (なんだっけ?) の区別がつかなくなってきてるのです。が。
(20:21)
サムすぎておうちへ帰りたくないです。
(22:05)
そろそろ帰るかネー。気温4℃ (体感温度 1℃)
(22:58)
激サブかった。
(00:36)
フゴー、世の中はキツイのう、と思う。

なにって、仕様が腐ってるのよ。

Nov 28 [Fri]


(08:41)
今日って休みなんですか??

人生において一度は言ってみたい悪徳台詞シリーヅ その1 (その2 はない予定):

(12:07)
人生において一度も言われてくない台詞シリーヅ その1 (その2 はあるkamone):

あんたと一緒にするn じゃなi。オレはちがうぞ。オレはあんたみたいに夢多くi人生は置くっていなi。

(12:21)
言われてくない
言われてくない
言われてくない

しかし、それはきわめて普通であった。

center> google://ぼくちゃんは/ (6 59件)

google://e人生/ (210件)
google://i人生/ (188件)

G人生、K人生、X人生、

(14:03)
で、ケッキョキ (結局)、大学に来てしまった。 なぜかというと、それはケッキョキ、ぼくちゃんは、「お勉強」が好きだからさ!

まあ、実際これはウソ偽らざる事実ではある。それにしても、 表現が気にくわないと拒絶反応をおこしそうになるね (といいつつわざと気にくわない表現をわざとわざわざ書いてみせしめるこの根性、すてきだ、マネしたい)。

モネといえば睡蓮だが、 マネといえば笛を拭く少年ですね。<font color=white>お前のようなオヤギャグ野郎はさっさと溶けてしまへ</font>

はて? 「すいうん」ってなに??

(15:58)
Cortland Street じゃなくて Cortlandt Street だった。
(17:08)
もう5時になるとあたりはマックラだる。 ひさしぶりに Strand に行ってみたが、混んでた。それとレイアウトがちょこっとだけ変わってた。 といっても大した差はないが。本屋は平日に行くのにかぎる。本屋にかぎらず観光一般は。
(18:56)
いまだに「英語ではゼロ 3つごとに区切る」の規則にうまくなれられない (=慣れることができない) でいる。 「一万人」ぐらいならすぐにわかるけど、「一億人」って英語でいうのむずかしいんだよね。 「ええと、1億はゼロが 8つだから、いち、じゅう、ひゃくで thousand …あれあれ?」となってしまう。 頭の中でゼロを思いうかべてもすぐには "one hundred million" という言葉に変換できないのだ。 そのためどうしても「10の8乗人」などといってしまい、ますますオタク臭さをさらけ出してしまうことになるのだった…。
(21:51)
こないだから撮りためた写真。iPhoto で保存したら、なんだか画質がよくなりすぎて ファイルサイズがやたらとでかくなってしまったが、めんどくさいのでそのまま置いておく。
LL3 にいったとき (Nov. 9)
こないだ撮ったもの (Nov. 23)

この日はよく晴れていたのでおもわずうれしくなってカメラを持ってでかけたのだ。

きょう、霧だった (Nov. 28)

きょうは朝からずっと霧で、帰るときもドシャぶりにふられて最悪の日であった。 寒さはそんなにないのだが秋雨はくる。まあそういう事。(何が?????)

Nov 27 [Thu]


(09:32)
Thanksgiving に誰からも招いてもらえないジョウ・クール。 いつも思うのだが Peanuts は「負け犬」ばかりを描いたマンガだ。 で、新山としてはこの敗北ぶりがいい。登場人物はいつも物事がうまくいってないのだが、 みんなどことなくのほーんとしていて、黙ってしずかに落ちこんでいるので好きなのだ…。 逆に嫌いなのは、どう考えたってすでに負けているのに、いっしょう件名いいわけしてるヤツである。 現実世界にはそういうのは沢山いるけど見苦しい。武士道は美しく死ぬことを追求するのかもしれないが、 新山の場合は「美しく敗北する」のが重要なのである。でも「美しい」とはちょっとちがうな。 死んでしまうのは美しくないと思う。しぶとく生きて敗北を味わいつづけるのが理想だ。 ちょうど一年じゅう風邪を引いているような状態がいい。

vnc2swf が最近なんだかはやっている。 ここ 4日間で 400件以上のダウンロード (ページビューじゃない、tar.gz, rpm, srpm が落とされた合計) があったので、 この手のソフトとしてはかなりの人気っぷりだと思う。たしかにこれは新山が作ったものにしては わりと役に立つほうですかね…。それまでは全然人気なかったのが、さいしょに誰か blog でとりあげた奴が いたらしい。unixuser の httpd ほうにはちゃんと referer が残っているのだが、それをみると この手の情報が blog を介して広まっていくことがわかる (おもに欧州のサイトが多かった、とくにドイツとか)。 そのうち有名どころがとりあげたらしく、そこからドバっと人がきた。その後あちこちの Linux 系ニュースサイトに 取りあげられ、誰かが freshmeat にプロジェクト登録し…といったぐあいだ。感想やコメントも何通かきた。 こういった www のログ (blog ではない、httpd のアクセスログのこと) をいろいろ調べてみると、 情報が blog 界 (かっこわらい) でどのように伝達されているかが定量的にわかりそうだなあ。 すでに誰かがやっていそうだけど。もっとも新山はそんな見苦しい研究に興味はありませんがね。 なにが見苦しいかというと、話はさいしょに戻るのだが、結局、それって「すでに敗北した研究者」が なんか流行りモノについていこうと必死になってるだけに見える。 まあ、たいてい派手さを狙っている人はアホが多いけれどもね。

(10:37)
米国では卵を生で食ってはいけないというのはほぼ常識だが、また (ほぼ) 生卵を食ってしまった。 ソバをゆでたあとに月見にしようと、卵をカパッチョと割って、「しまった、またやっちゃったよ」と思うのである。 でも周りがまだ熱いため、やや加熱処理されるのでいいや、と思って食ってしまう。 しかしこういうところに卵を落とせなかったら、人生の意味の半分以上はムダではないでしょうか??? …というか、今までそれでとくに被害はなかったのだが、運が悪いと食中毒にかかるらしいから気をつけないと。 ところで生卵を食うのは日本だけなのかもしれない (中国でも生では食わないそうだ)。 なんで日本のモノはそんなにやたらと衛生的なんでしょうか? あまり衛生的なものばかり食ってると免疫力が低下しそうだけど、どうなのかな。
(23:54)
いま帰ってきた。

thanksgiving day = 晩めしを食うのに一日かける日

(00:11)
別れてから、最後に「じゃあ気をつけて、よいフライトを!」というのを忘れたな、と思う。

ところであまり日本をしらない欧米人になんやらミステリアスな文字列 (=「漢字かな混じり文」と呼ばれる、別名) を書いてみせると、 まるで曲芸を見たかのように純粋にヨロコブ、かれらは。へんな語順、へんだ。

食べ物の味を英語でいうのってむずかしいよな。きょういただいた七面鳥は、 本物っぽい味 (もちろん本物なのだが、調理に時間をかけすぎると ニセモノっぽくなり、うま味がなくなるらしい) がしたので 「この七面鳥の味は、なんていうのかな、あの、vivid ですね!」 といったら笑われた。日本語なら“芳醇な”とかいう単語を使えるのだが、 もっとも日常会話でこんな単語を使うやつには近寄りたくないと思うが、 ところで「ほうじゅん」って漢字でかけますか? ワタシは今からかけますことにします。

でも、できればニューヨークにいいイメージを持って帰ってもらいたいとなあ、思った。 オレはこの街が好きになりかけているのかもしれない。そんなことないか

(01:19)
嫌いな人の前ではあまり喋らないが、自分はそれなりによく喋るほうである。 しかし、さいきん「オレは英語でも饒舌なのだ」ということに気がついた。 話題があればだけど。でも早口で喋ろうとするとまだ発音がからまわりするので、 発声はきちんとしよう。いや発生

しかし vnc2swf。人気がでたらでたで、こんどは「OSX でコンパイルエラーがでるっす」などの メールに対処しなければならない (いやべつにしなくてもいいのだが、 新山の性格上無視できないでしょう) という問題がおこる。

Nov 26 [Wed]


(08:33)
おきること。

このように自己参照のループは閉じているので、

(12:33)
一瞬またネットワークがきれたのかと思い、

tabesugi.net$ traceroute grape.cs.nyu.edu
traceroute to grape.cs.nyu.edu (128.122.140.70), 30 hops max, 38 byte packets
 1  * * *
 2  172.30.110.177 (172.30.110.177)  12.691 ms  11.896 ms  12.813 ms
 3  172.30.110.186 (172.30.110.186)  15.261 ms  12.695 ms  11.129 ms
 4  172.30.110.105 (172.30.110.105)  15.686 ms  15.029 ms  11.396 ms
 5  68.39.224.162 (68.39.224.162)  12.812 ms  12.502 ms  15.373 ms
 6  pos-6-2-cr01.plainfield.nj.core.comcast.net (68.87.18.21)  13.879 ms  11.276 ms  13.520 ms
 7  12.119.12.17 (12.119.12.17)  12.411 ms  12.391 ms  12.784 ms
 8  tbr1-p013902.n54ny.ip.att.net (12.123.219.129)  17.513 ms  13.163 ms  11.233 ms
 9  gar1-p310.nbwny.ip.att.net (12.123.219.162)  13.821 ms  10.871 ms  13.917 ms
10  12.119.14.22 (12.119.14.22)  12.578 ms  12.411 ms  13.602 ms
11  NYUGWA-EXT.NYU.NET (192.76.177.81)  16.058 ms  14.860 ms  11.775 ms
12  WWHGWA-GE-10-0-0.NYU.NET (128.122.253.10)  13.892 ms  12.173 ms  14.514 ms
13  WWHGWC-FDDI-1-0.NYU.NET (128.122.253.74)  14.213 ms  16.213 ms  15.059 ms
14  GRAPE.CS.NYU.EDU (128.122.140.70)  13.658 ms  12.428 ms  14.175 ms

grape.cs.nyu.edu$ traceroute tabesugi.net
traceroute to tabesugi.net (68.39.113.233), 30 hops max, 38 byte packets
 1  WWHGWC-FE-5-0-0.NYU.NET (128.122.140.1)  0.655 ms  0.688 ms  0.619 ms
 2  WPGWA-FDDI-9-0.NYU.NET (128.122.253.89)  1.012 ms  0.624 ms  0.572 ms
 3  NYUGWA-GE-4-2.NYU.NET (128.122.253.9)  0.810 ms  5.090 ms  0.570 ms
 4  EXTGWA-GE-2-0-0.NYU.NET (192.76.177.66)  0.812 ms  0.856 ms  0.657 ms
 5  12.119.14.21 (12.119.14.21)  1.305 ms  1.294 ms  1.396 ms
 6  tbr2-p012702.n54ny.ip.att.net (12.123.219.165)  2.289 ms  2.652 ms  2.220 ms
 7  gar1-p390.nw2nj.ip.att.net (12.123.219.134)  1.791 ms  1.595 ms  1.724 ms
 8  12.119.12.18 (12.119.12.18)  2.780 ms  3.389 ms  2.790 ms
 9  pos-2-0-gsr01.plnfld01.nj.core.comcast.net (68.87.18.22)  2.246 ms  4.246 ms  2.094 ms
10  68.39.224.53 (68.39.224.53)  2.954 ms  2.442 ms  2.346 ms
11  * * *
12  * * *
13  * * *
14  pcp04569933pcs.jersyc01.nj.comcast.net (68.39.113.233)  15.785 ms  18.106 ms  23.397 ms
(13:13)
ふーー。発表はなんとかなりそうだが、しゅくだいが…。だいたい

November を hobenber とタイプしていた

(15:18)
ぷれぜん終了。残る宿題はあと 3コ。(まだこんなにある! amazing!!!)

とにかく新山は、すべてのものを絵で説明する傾向がある。 たとえば方程式なら、グラフに表さなければ気がすまない (グラフに描けないような複雑なものを除く)。 そしてすべてのパラメータは何らかの視覚的な要素 (位置とか傾きとか太さとか) によって表さなければならない。 ここでいうのはすべてのものであって、 視覚的に表現できないのならプレゼンでは説明しないほうがいいとさえ思う。 そして大事なのはこれをプレゼンの最初から最後まで一貫して徹底することだ。 簡単なところだけ絵を使っても、説明のいちばんキモの部分でこの比喩が 通用しなければなんの意味もないし、がっかりするばかりである。 たいていの人がこれには失敗している。 し、これがつねに成功する方法があるのかどうかさえわからない。

(22:38)
今日の授業中はずっと言いかえ表現について考えていて、 なぜかついでに著作権のことを考えた。 なんで著作権はあるのに「著作じゃないよ権」はないんだろうね?? ハラへった。ほっといてkre

いつもいつも「〜すりゃあいいんだろ!」というと非常に世の中なにもかもが 哀しくなる。哀しくなりゃあいいんだろ! そしてテッシは売ってなかった。 もーもー牛78k。

ジッサイ (ジッサイ??) には「牛」は「もー」と発音するので「もーもーもー0」となる。

この最後のゼロ(0)ってのは??

実菜(じっさい)、という野菜があるらしい。と思って検索してみたら、そんなものはなかった。 ということが判明。そんなものはない。いいよもう、もういい。 まったくオレはこんなものを書いていてイツになったら一体メシを食うのでしょうか。 植え死ねばいい。まちがえた。こんなやつわ、死んでしまへ。生きるの無駄。 しかしそれが無駄ならこれ(指さして) はなんなのだ!?

とかいって、とか言って。もうたべます

つうかほんとに欠くこと忘れたが。とうすrうne? かねてから「読んでいるとそこはかとない不安/平安におちいるような文章を書く」のが 夢でありました。ちいせえ夢だな。あとなんとなく薄暗い気持ちになるような文章ってのを。 さ。そんなものはとっくに達成できていないのだが、さて問題です貴様はいったい何者だ! でしょうクイーズ! 選択肢は、これ:

  1. 神様
  2. 上様
  3. 外様大名
狂っているなあ、わらながら狂は。この文章は11時前にまずらしく家に 授業があるのに着いた興奮しているせいで家にかかれたものだ。語順が語順。 ブンセッツ!
(00:11)
シャワーをあびたら平常時の静かなキチガイぶりに戻ったが、 上に書いたのを見たら死にたくなった。ソウウツ性があるらしい。

ほんとに。

ところでマッコスX に remote root が発見されたらしいよ。

(01:09)
忙しさの山を越えるとどうでもいいことに時間をつかいだす。 こまったものだ。オレみたいなやつは、死ぬまで働けばいいんだ。 はて、今日は「死ぬ」という単語を 3回つかったな、今日は(こんにちは)

もちろん君は「や、おはよう。」を知っているだろう。

もちろんくんって誰?

Nov 25 [Tue]


(09:38)
ノドモトな日々。

関係ないけども、夢の中でおそろしく豪華なトイレに入った夢を見た。 豪華すぎて落ちつかなかった。というか、豪華というより悪趣味。 なんか、トイレなのにまわりはガラスばりで (その向こうはお花畑)、おまけにドアもない (カーテンだけ)。で、中はすごく広く、 便器に腰かけると自動的にレースのカーテンが全方向でジーーーっと閉まるのであるが、 それがギリギリ見えるか見えないかくらいの非常にあやうい閉まり方なのである。 もう不安でしょうがなかった。おまけに便器も異常な格好をしている。 全体的に、すんごい悪趣味ですよね、なんなんでしょうかこれは? いまどきニワカ成金でもこんなのやらねーよ。 そのあと場面はうって変わって、どこか食堂のようなワイワイ人のいるところで 大学時代の知りあいと喋っていた (ちなみに知り合いの知り合いもゲスト出演していた)。 クルマの話題で、基本的に新山は運転できないのであまり話にのってなかったのだが、 そのことを言うと、誰かが「そんなら Java で書けばいい」とかいう まったく意味不明なことをのたまった。ワケがわからないうちに (でもその時は「ふーん」ぐらいの返事をしていたように思う) 場面はまた変わって、 どこかのすごくオンボロな建物になった。オンボロというよりもなかば廃虚のような、 もう何年も人が使った形跡が見られないような建物だった。新山の夢にはこういう廃虚がよく出てくる。 いつも「できたての新ピカな建物」か「廃虚」かのどちらかなのである。 でも個人的には廃虚のようなところが好きだけど。 で、その建物の半地下? のようなところにある薄暗い回廊を歩いていると、廊下の天井から青いプラスチックの板が 何枚か下がっていて (これも欠けたりしてひどく古い)、そのうちのひとつには 青地に黄色いポップ書体で「ムーミン劇場 →」と書いてある。他のは忘れたがこれだけ覚えた。 そして右側にある入り口の前には、これまた青いプラスチック板でできた案内板が立ててあって 「芸人の方は/火でもつけながらお入りください」と書かれていた。 オレは芸人じゃないから別にどうでもいいけど、火をつけるってなんだろううな… とぼんやり考える。そのうち、ピぴピぴピぴピぴピぴピぴピぴピぴピぴピぴ (めざましの音)

それにしても地下で電気もついてないわりにはあたりが明るかったような気がするが、 光源はどこにあったんだろう…。

「新ピカ」というヘンな日本語。

つねに負けたものや、忘れ去られたもの、置きざりにされたものなどが好きなのです。 しかし自分でそれに気づいてないとね。

(12:08)
WTC 駅を使ってみた。Journal Square で待っていたら、 たまたまこっちが早く来たからである (でもそのあと地下鉄に乗んなきゃいけないので、 トータルでは長くかかってると思うけど)。 この駅を使うのははじめてだったが (彼らが生きているときは まだ来て日も浅かったので使わずじまいだった、前の駅は WTC の地下にあったらしい)、 思ったよりも混んでなかった。というか、ガラすき。電車は終点に近づくと 地上 (といっても高さ的には地下なのだが) に出て、WTC の工事現場のまわりを ぐるっとひとまわりした形で駅につく。駅はたいそう広かった。おまけに ハイテク化されていて、山手線の駅みたいである。液晶ディスプレイつきの 改札はやたらと広いが、あんなに人が使うのかね? PATH QuickCard だけじゃなくて MetroCard (回数券のほう) も使えるみたいだ。 すごいね、こんな日本みたいなシステムは NY ではあまり見かけない。 駅の内装は文字で埋めつくされており、そのどれもが「New York は最高の都市である」 というような誰か有名人 (John Lennon とか) の引用である。このへんが鼻につくな。 しかし駅は新ピカで、工事現場が見えるようになっていて、観光客がバラバラといた。 Cortland St. から R線にのって大学につく。やや晩秋っぽい気候。というか、晩秋だもんね。 というか、そういえば今日は、
(14:48)
Ritter Sport の Alpine Milk を買ってみたら、ウシくさかった。
やはり牛乳が濃すぎるとちょっとだめだと思う。

どうでもいいけど「稼頭央 (かずお)」っておもしろい名前だな〜

(15:04)
外人があたりを沢山行き来しているときに日本人どうしで話すとおもしろいことがおこる。 日本語の「はい」という単語が英語の "Hi" と同じために、たとえば「ああ、はいはい」などと いっていると彼らが挨拶されたと思いこみ "Hello" などと言われてしまうのだ。 さいしょ、何こいつは挨拶してんだ? とか思っていたが、そのあと何が起こっているか 気づき、かなりウケてしまった。
(20:43)
さいきん、外食ばっかりだ。いかんなァーー。 さっき、サンドイッチ屋のおじさんに、hot sauce は使うか? ときかれ、no. と答えておいたのに、そのおじさんは間違えて それを使ってしまったらしく、「この hot sauce はナイスだよ!」と力説してきた。 わかった、わかったよ。あまりカラモノを食うとあとで胃にひびくから控えているのだが。 つまりそれはこういうことによって破られる。こういうこと。
(21:05)
案の定カラかった。。。
(23:23)
帰ってくる。しまった、またテッシ (= テッシ) かうのわすれた。 このバカが!このバカが!このバカが!このバカが! (いささか落ちつきはらって)
(00:18)
機械は心をもつのかということについて。

新山が「X には心がある」というとき、それはつねに 「X には心がある (ように見える)」という文章の省略形だ。 それは新山自身の精神状態についての言明であって、X について何かを語っているわけではない。 「怒っている」「喜んでいる」等も同様。

つまり、何もかも錯覚だ、と。それのなにがまずいの?

しかし錯覚の中でふわふわ泳いでいられない (錯覚を前にしてあくまで正気であろうとする) 人は、 こちらからみるとホントに正気でないように見える。 そのキチガイぶりをうまく利用して稼げれば哲学者と呼ばれるかもしれないが、 そうでなければ…

わ?

いや、どのみちそこには永久にたどり着けないのだ。 し、時間は有限である (計算機科学においては)。

いずれにせよ、錯覚は楽しくなければいけませんね。 楽しい錯覚と楽しくない錯覚があるとしたら、つねに楽しいほうが選ばれます (だれにも気づかれないうちに)。 だれしも人をコケにする義務があるし人からコケにされる権利があるだろうよ。

Nov 24 [Mon]


(09:10)
起きてみっか。
(09:58)
とある理由により perl の Configure などというワケのわからないものを読んでいたら、
!GROK!THIS!
というのがあった。ナンだこりゃ?

でもなんとなく気に入ってしまう。

!GROK!THIS!

(11:35)
todo: テッしかうとこと。

わかる…?

わカんねえええヨウおっ!!!! ぉ

それはつまりこゆこと。

f
(12:51)
ハイ・スピードなムカつき。フラストな日々だ。
ところでイルカ (「なごり雪」のほう) はなぜイルカという名前なのだろう。後略

ちなみにイルカ (泳いでいるほう) にはウィルキンソンとなづけたい。 ジョーンズっていうと、あの太ったおじさんを思い出しちゃうから。

(14:29)
ヤマい! (「ヤバい」の短縮形)
(15:01)
daily
dairy
diary
dialy
fnfff

<HTML><HEAD><TITLE><BODY><PRE>

(18:55)
ダメだーーーーーー。落ち込み。
落ち込み → 落ち込み

こんなものを書いていられるヨウではまだまだ甘いね!

(21:11)
凝りない凝り性ぶり、しかし来週は、でも、だ、
(23:15)
そしてテッシかうのわすれた ず

その意見 (感想、あるいはなんでも) は正しいように思える。 「思う」だけのことが重要。自分は答えのない問題の解をさがし求めているわけではなく、 それはただわりと近くにあるのだが (山をひとつ越えたぐらい)、すこし疲れているだけだ。

「山がいくつあるか」で距離を測る。この感覚は東京人にはわかるまい

(00:41)
「100の質問」というやつをマネして、 「サイト管理人に0の質問」というやつを作ってみた。 ここ書いてあるのは、どれもものすごく重要な質問ばかりだ。 本当はこんなものを公開するのはいやなのだが、あえて、○○○○○○○○、○○○○。

空文字列“”に著作権が認められば強いだろう。おそらく最強だ。 なぜなら、すべての著作物 (存在しないものも含めて) は必然的に無限個の空文字列“”を含んでいるからだ。 それらはすばらしく存在しており、空である。

Nov 23 [Sun]


(11:51)
きょうは WTC駅 が復活する。
(12:37)
花札が「あのよろし」じゃなかったって今さら知った。 らしい。y
(16:51)
たまにあまり書かない日々もある。
(17:32)
JDK 1.1 のドキュメント を ダウンロードしてみたら、そのあまりの単純さに感動した! これこれ、こういうのがほしかったのよ。
(01:38)
凝り性病にやられました。(漢字だけ見るとヤバそうにみえる!)
(03:21)
人間、眠らないですめばいいのになあ、と思うことがないだろうか? 最近しょっちゅうそう思う。 にもかかわらず、朝起きると「ああネムるのはナンてキモチイイんだ…もう一生ねてたい」と思う。 あと、それから、何時間画面に向かっても目がショボショボして頭クラクラしないような身体も。

まあそれは無理ってものだよ。有理なら有利かというと有理数。...

...

まあそれは無理ってものだよ。人間、そんなにコックリが多くなったらこまります。

Nov 22 [Sat]


(10:29)
説明する順序って重要だよなー。 いつも最初にポイントだけおさえておいて、そこに肉付けするほうがいいように思う。
(18:29)
なんか上の言い方がナマイキすぎて自分の文章に自分でムカついた!

Nov 21 [Fri]


(08:14)
そういうことです。残酷なようですが真実はこれです。
(09:05)
これが真実です。んがくっく
(10:58)
ワタシャー病。インバア、インバア、

google://インバア/ (自己参照)

おまへは何度いったらわかるのか!、?

(追記) やばいいなあこいつ…とは思うんだよな。でも、彼らは地球の裏側にいるし、オレはスープがあつくて舌をやべれれない (「舌をやけどした」と「たべられない」の合語)。

Google で "わ た し" などを検索 (ケンサク!?) すると、PDF ばかりがひっかかる。

ケンサク!? (はいもう一度)

(12:53)
ころきあ。 以下はドラフト (TODO: あとでかきなおす)。

IBM Research。機械学習でヘビーユーザ(かっこわらい)のパソコン操作を自動的に学習するという話。 たとえば「ネットワークにつながんない」とか「ウイルスにやられた」とか「キーボードが動かない」とかいう場合の 対応をヘビーユーザ (かっこわらい) が対処するときの手続きを学習しておいて、あとで 同じことが自動的にできれば便利だろう。しかし、コンピュータを使ってあることをするのを 「完全自動で」学習するのはむずかしい。たとえば、ある人がネットワーク設定するときに、 「コントロールパネルのウインドウを動かした」からといって、それが必要かどうか、どうやって判定する? おそらく何人もの違う人間がネットワーク設定するようすを見ていれば、最終的にどれが 必要でどれが不要な動作かはわかるだろう (人間がやってるのと同じように)。 でも、ユーザはたとえ達人といえども余計な動きをするかもしれないし、 順番も一定でないかもしれない。たとえばネットワークの設定を変更するのに ある人は「ネットワークコンピュータ」を右クリックするかもしれないし、 別のある人はコンパネを開くかもしれない…。で、彼らは ナントカHMMという、HMMを拡張したモデルをつかってこれらの一連のイベントから ある行為に必要なものだけを (それとその手続きを) 学習しようとした。 でもそもそもこれ、前提からして間違ってるよな。 はっきりいって、こんなことするくらいなら Windows の腐った GUI を直すほうがずっと利益が多そうだが、 まあ彼らは IBM であって MS じゃないので…。

で、このために彼らは Windows の OS イベントをすべてキャプチャーするような レイヤーを導入した。画面に表示されている情報や、マウスの動きにも OS の内部パラメータは何万とあるため、feature の数はものすごく多くなる。 いまのところはユーザの操作を単層の状態遷移ネットワークととらえ、各ノードに 何百万? という feature をわりあて、それを EM アルゴリズムで学習している。 で、どれが妥当な情報かを自動的に判定させると。 となりにいた Dan が「操作は実際には木構造をもっているのではないか」と質問。 まあこのヒトは、木構造の alignment がご専門だからね。 しかし GUI でこれをやるのはなかなか難しいという。 笑えたのが、たとえば Windows では IE の「戻る」ボタンが押されたかどうかさえ、 それを外部プログラムが判定するのは難しいというのだ。もちろん IE 自身はそれが「戻る」ボタンだということを 知っているが、OS レベルでこの一連のイベントをキャプチャーしても何もわからないそう。なぜなら。

「これには本当に機械学習が必要」とかいってて、笑ってしまった。 おまけにこれらの得られた学習結果を実際に「再生」する際には、タイミングの問題などもあるらしい。 たとえば、遅いマシンではシステムの反応はとろくなるので、表示されるべきものの順番が狂ったり、 すぐには表示されないといった問題がおこる。もしあるタイミングで画面が適切に更新されないと、 コンピュータは「やべえ! 何にも出てこない! リブートだ!」と自動的に判断するかもしれない…。

まあ、テーマそのものはたしかに面白い。 が、「こんな無謀な試みをよく開始した!」といいたくなるような 本末転倒なプロジェクトではある。本人は大マジメのようだったが、 こっちからするとなんかウケを狙ってやってんのか、というくらいアホだった。 まあおもしろかったのでそれでよし。

そして今日は、もいっこ面白いイベントがあるのだ。

きょうの英語: きょうの人は、"be saddled with 〜" という言い方をよく使っていた。 サドルって、あの自転車のサドルか? と思ってたんだけど、 saddle っていろんな意味があるのね。

(14:26)
ハセガワさんのマシン用にビデオカード (ATI Redeon 7000) が来たのだが、 PCI 用をたのんだはずなのに来たのは AGP だった。おいこらーーー!! でも一応さしてみる。やっぱ動かない。オンボードの i865 と衝突してんのかな? どうすんだこりゃ一体、と思って激しくムカついていたら、脇を通りかかった Eric から Matrox のカードを貸してもらえた。はっきりいって 3D の性能なんかは ぜんぜん必要ないので、ただ X で安定して 1280x1024 が出せればいいのだ。 Matrox はむかし日本でも使っていたが、これは大丈夫だろうと思う。 そして動いた。感謝。けっきょく Radeon はいらないので、Matrox と交換する。 なんか「わらしべ長者」な人生。(逆かしらん)
(18:06)
きょうは このトーク を見てきた。 Matrix の CG シーンをどうやって作ったかという話。 でも、あれじゃどこからどこまでが CG だか、ふつうの人はわかんないと思う…。 きょうのトークを主催している SIGGRAPH とゆーのはその筋の人々には有名な CG の学会だが、NYC 分家ってあるのね。 今日は Kaufmann なんとかホールというところでやったのだが、ほぼ満員だった。 今日のスピーカは以下のシーンを担当したらしい:
  1. Agent Smith というおっさん (の複製) がワラワラ出てくるアクションシーン
  2. なんとかいうスキンヘッドの男 (名前失念) が走ってくるトラックの上に投げ落とされるシーン
  3. なんとかいうねえちゃんがビルの窓をつき破りながら銃を撃ってるシーン
  4. Agent Smith というおっさんが最後に殴られて顔が歪むシーン
これらはみな CG で「生成された」シーンなんだそうだ。 しかも単に「写真をはりつけた」とかいうレベルのものではない。 すべてが 3D モデルとして計算機上に表現できており、(表情をのぞく) あらゆる動きが 変更可能だというのである。そりゃあカネがかかってるよなー…。 いつもこういうときに思うのは「技術的にスゴい」うんぬんよりも、 第一に「カネだ」ということである。もちろん、これほど複雑なプロダクションになれば 工程管理だけでもかなり大変だろう。でも原理的には大したことはない。ただひたすら 手間をかけてデータをあつめてシミュレーションしてるだけだ。 まーとにかく、映画屋がいかに写実的な絵にキチガイ的な手間をかけるかよくわかった。 人間のような自然物を CG 合成するさいにむずかしいのが「服」の表現と、「髪」と、 いちばんむずかしいのは「顔」の表現である。 トークはけっこう長くて (1時間半)、いくつかの部分に分けられていた。

最初のトピックは、リアルな衣服をどうやって CG で再現するか? という話。 論文は BRDF を用いた Matrix Reloaded における衣服のリアルな表現。 この写真を見ると CG 生成されたモデル (右) は服のシワがやや不自然だが、 でも、普通はこんなのはわからない。これを生成するのに、彼らはまず衣裳に使われている 材質の拡散を測定するところからはじめた。レイトレーシングでの材質の表現は 光の拡散と反射でほとんど決まるが、布のような複雑な構造をもった材質の場合、 拡散は非常に複雑になる。で、BRDF というのは金属なんかの反射を 測定する精密器械らしんだけど、ふつうはこんなものは映画撮影のために使わせてくれないらしい。 彼らはこれで衣裳に使われてる布地をぜんぶ測定して、どの角度から 光をあてるとどういう角度でどれくらい拡散するかを全区間にわたってデータをとって、 それを線型補間したんだと。アホだ。しかも、シワの生成アルゴリズムもいろいろ あるそうな。

次のトピックは顔。 Matrix Reloaded のためのリアルな表情生成。 合成されたもの (左) のほうが多少のっぺりした感じだが、まあほとんどわからない。 これが技術的に一番めんどくさいと思うのだが、ふつう顔の生成といえば オーソドックスな方法では筋肉の力学的な動きを全部シミュレーションして… とかいうふうになるらしいが、この方法だと現時点ではあまりリアルにならないらしい。 そこで彼らは今までにない方法をためした。顔の生成がなぜ難しいかというと、 人間の肌は表情が変わるにつれてそのテクスチャ (色あい、光沢など) が 刻一刻と変わるからだ。そこで彼らは表情の変化をぜんぶあらかじめカメラで 撮影し、そこからテクスチャをとることにした…。俳優を座らせておいて、 これを 5台のデジタルカメラで、500フレーム/秒で撮影。 一枚の画像は 1000×2000pix。これって、よく考えるとトンでもないデータ量だよ。 1枚の画像が 6MBytes (1000×2000×24bit) だとすると、 1秒間で 5×6×500 = 15GBytes ということになる (画質にこだわる人々なので、圧縮とかはしない)。 しかも何人もの俳優の表情ぶんをとらなきゃいけない。最終的に得られたデジタルデータは 20TBytes になったそうな! うげーーー。Google がせいぜい 26TBytes なんだから、 CG 屋のキチガイぶりがよくわかる話だ。ここから 3D のメッシュと、テクスチャを生成する。 このときにも補正しなきゃいけないことが色々あるようだが、とくに俳優にとっては 大変らしい。カメラの前にすわったままで表情の演技をぜんぶやらなければいけないからだ。 しかも照明も特殊で、顔自体を動かしてはいけないという制限つき。そりゃ結構つらいだろうね。 でも Agent Smith 役のおじさんはすごい俳優で、ほとんどどんな注文でもやってくれたらしい。 たしかに生成された動画を見ると彼の表情はとても豊かで迫力がある (格闘シーンなので、ほとんどが顔をしかめたり歯をくいしばっている表情だけど)。 一方「こっちがキアヌのです」と次に出されたやつは、会場じゅうが爆笑した。 まあ、彼もいちおういろんな表情はしてみせるのだけど、 ぜんぜん無表情っつうか、素人がイヤイヤやらされてるような感じなのだ。 いやー、こうも違いが出るもんですかね? しかしこの撮影からでは、毛穴やほくろなどの微細構造 (?) までは とれないので、今度はこれを別工程で石膏をつかってとる。とれた石膏をレーザーでスキャンして、 バンプマッピングのデータを抽出。ここまでやるんか! という凝りようである。 そんで生成される画像はせいぜい数秒から数十秒なんだもんな。よくやるよな。

で、最後のトピックはまだ論文にもなってなくて、公開の場で話すのは今日が始めてというやつだそうで、 Matrix Revolutions のラストにある「殴る」場面 (そういうシーンがあるんだとさ、オレは知んねえけど) の話。 今回彼がてがけた CG はこのシーンだけだったそうだが、 この「Agent Smith がブン殴られる瞬間」というのは、なんとか兄弟にとっては 非常に重要なシーンだったらしく、かれらは 1999年の時点ですでに最初の絵コンテを作ってたそうだ。 気の長い話だこと…。ちなみにこの時点では崩壊した都市のガレキの中で闘うはずだったのが、 そんなセットをつくる予算はなかったのでああなったらしい (どうなったの?)。これは CG にしてもそうで、 CG 合成は非常にカネと時間がかかるから、ほんとに必要な部分しか使えないらしい。 そのコストと成果のトレードオフが今後どうなるかはだいたい予想がつくけど。 で、このシーンではとくに新しいことはないのだが、Agent Smith 役のおじさんの 顔の「崩れ具合」をわざわざ石膏で試作までしていた、というのが笑える (しかもこのおじさんがスタジオでその像をうれしそうに抱きかかえてる写真なんかがあり、 会場はかなりウケていた)。最初はもっとグロテスクな顔になるはずだったのが、 結局無難な線に落ちついたらしい。あと水滴の生成。これも、飛沫の飛び方の計算とか、 そっちのほうでは結構手間がかかってると思われる。しかしとにかく、「美しいキアヌ」も何もかも 最後の数分間は何から何まで CG だ、というんだから、大したもんだ (カネが)。 しかも彼らはいろんな方法で何回もこのレンダリングを試してみているのである。 こういうカネをかけた実験がいろいろできるというのは、 たしかに大規模なプロダクションならではだろうと思う。 でも、やっぱり映画に金を払うのはアホらしいと思った。 というか、これを見て喜ぶ人が何百万人もいるってのは、世の中だいぶ 文明化 されてるなあ。 田舎者の新山には理解できませんぬ。明文化はされてないけど。

あ、そうそう、一番びっくりしたのは、これらのシーンでさえ、 1枚の画像フレームを生成するのに「Dual CPU で 30分から 1時間」という話を聞いたことだ。 そんなもんかい。もっとずっと時間がかかるもんかと思ってたよ。つくづく今の CPU は速い。

(19:27)
誰か ← → 眠気
(20:28)
GNU ls の version 4.1 は ls -lg とやるとグループもユーザも両方でてくるのに、 version 4.5.3 の ls は同じことをやってもグループしか出てこない。 こうゆーふるまいを変えてもらうのは困るなあ。
(02:07)
クダランものを書くんじゃなかった
Yusuke Shinyama