Stem, Stemmer, Stemming, Research.
「自分が書いたコードでバグを発見する」というのは、メンツとかくだらない問題を 無視すれば、エンジニアリングという観点からみてもっともいい結末にちがいない。 これが、他人の書いたよくわかんないコードでバグの尻拭いをさせられるとか、 バイナリ配布のみのコードで処置しなきゃいけない場合とか、 あるいはコンパイラのバグだったりした場合を考えてみてほしい。 オレなんかもう、想像するだけでダメだ。ぶるぶる。 とはいえ、実際にはそういう経験はけっこうあるのだけど…。
/lib/libnss_dns.so.2
/lib/libnss_files.so.2
/lib/libresolv.so.2
/etc/hosts
/etc/resolv.conf
/etc/nsswitch.conf
/dev
もない。
新山はこのような限定された環境をいじくりまわすのがわりと好きである。
ようするni「盆栽向き」の性格をしているのね。
彼は、ここの人々は 100円ライターみたいなもんだ、と言う。
おお、いいね、オオニシ記者。なかなか雰囲気出てるよ。
ニューオリンズやロサンゼルスのスラム街を訪ねた人々は「ここが米国か!?」と思うらしい。 同様に、あいりん地区を訪ねた人々も「ここが日本か!?」って思うのだろうか?
ちなみに Falun Gong は NY でもこの手のイベントでいつも目立っていたので 記憶に残っている。チャイナタウンの旧正月パレードも法輪功にほぼ占拠されていたし、 ふだんマンハッタンを歩いていてすら、道端でいかに法輪功が中国に迫害されてるかを 写真つきで説明してる人々がいた。いわく、中国政府は彼らを山のように処刑し、 その死体から臓器摘出をして売買しているんだそうな。実際、これはどうやら ホントっぽい。 といっても「臓器のために死刑にする」ってのはなにも法輪功に限ったわけではなく、 中国では以前からずっとやってることらしいけど。なるほど、死刑ってのはまさに一石二鳥だね!
…しかし、べつに中国政府を擁護するわけでないけど、悪いのはなにも政府だけではない。 中国ぐらいの国だと、べつに死刑にならなくても (生きてても) 貧しい人が臓器を売ってるのだから。 あったりメえのことだけど、臓器売買で売るやつがいるのは、買うやつがいるからだ。誰が買っているのか? 臓器を買うために中国にやってくるアメリカ人や日本人は実は相当いるだろうと思われる。 なぜって、このグラフを見てほしい。 腎移植までの1患者あたり平均待ち時間。 米国やカナダでは、腎移植のドナーが見つかるまでにふつう 4〜5年間はかかっているのに、 中国にいけばたったの2週間でできるというのだ! これなら買う人々は沢山いるだろう。と同時に、これは組織化された安定な供給システムが 背後になければできないだろうとも思わせる。wikipediaの同じページには、 こうした客を装って電話した弁護士と中国の医師との会話が載せられている:
M: … (肝移植まで) どれくらい待つ必要があるか知りたいんですが。
医師: 毎日やっていますよ。新鮮な臓器があります…。
M: どれくらい移植をやったのですか?
医師: 400〜500件はやりました。あなたはただ来ればいいんです、 お金、それも十分なお金を用意してね。来ればいいんですよ。
M: どれくらいかかりますか?
医師: 順調にいけば、 15万元から 20万元ぐらいです。
M: どれくらい待つ必要がありますか?
医師: あなたの血液型を知る必要があります。もし今日来れば、1週間以内にはできますよ。…
肝移植が 200万円だって!? これは、バーゲンだ!
…さて、リバータリアンな人々は、売春や麻薬と同じように、臓器の売買も合法化されるべきだと 主張している。なぜなら何ができるかを明記することによって非人道的なケースを きちんと取り締まることができるし、そもそも人間が自分の身体のどの部分を売ろうと、 それは個人に与えられた自由だから! という考えがあるからである。 (つまり彼らは自傷行為をする自由や、社会から見捨てられる自由すら認める、という立場なんである。) しっかし、この考え方、どう思う? うーん、オレはちょっとキツいなあ…。 とはいえ、臓器移植は自己犠牲だけに頼れ、というほどの度胸も今の自分にはない。 あ、脳死があるか。しかしこれも日本じゃ非合法だな。 とにかく、世の中には知りたくないことや、考えたくないことが沢山あるのは確か。
新山はあいかわらず株のことはぜんぜん知らないが、 どうしても、こういうことは自分とまったく関係ないか、 あるとしても自分が原因の一部ではないし、 自分がこれに対して何かできることもない、 という印象を持ってしまう。
(追記) オーケイ。株価が下がると見かけ上、資産が目減りすることになるわけだ。 しかし、“資産”ってそんなものか? モノの価値が時間によって変化するのは いいとしても、株ってのは具体的なモノではなく「権利」なわけである。 それも、かなり茫漠とした権利だ。で、「権利」の値段なんてものは、もともとあってないようなものだ。 相手の都合でいくらでも変わってしまう。土地の値段だってそうだし、 もし選挙権を売れるとしたら、その相場っていくら? 某地方では実際に数万円で売ってるとこあるけど。 ようするに、株というのは「時間によって当たってたり当たらないことになってたりする宝くじ」のようなものだ。 これを「資産」としてカウントするのは、なんかおかしい。それで騒がれても、なあ。
実際、新山は、こういうもののために日本で就職しようと 思ったのだけど、まったく、これはこれでよかった。 And no, I'm not going to work for a foreign-owned company.
てくるで (ところで)、ダウとか日経平均が値下がりすると オレにとって (というか、ほとんどの日本人にとって) 何がどうまずいのか誰か教えてくれ。誰か。anyone?
ところで (てくるで)、いまじゃラベンダーでもキンモクセイでも、 ユーカリでも、なんでも芳香剤になっていて、つまらない。
インタビュアー「ここ2〜3週間のロシア情勢をどう思いますか?」
ペイリン「ロシアってのは、お隣の国なんですよ。それでアラスカからは実際にロシアが見えるんです!」
(略)
インタビュアー「(アラスカがロシアに近いということが) あなたの外交的手腕をどのように高めているんですか?」
ペイリン「もちろん高めますよ…つまりプーチンが来るときはね、まずどこに来ると思います? アラスカに来るんです!」
(略)
インタビュアー「金融救済法案 (bailout) ですが、なぜ中産階級の一般市民を助けるかわりに、 そもそもの問題をつくり出した金融業界に公的資金を注入するのでしょうか」
ペイリン「だから私はいま置かれている状況が悪いとみんな言っているんです。 この法案は最終的に、そういう医療保険とかを 必要としている人に役に立つんです。その、経済を支えることによって、 つまり、雇用を創り出すってことで…経済を軌道に戻すということによって。 それで税金の削減とかにも役に立って…トレーディングっていうのは、 競争ばっかりの、その『怖いもの』なんかじゃなくて、そのトレーディングで 雇用が創り出されるわけです。それらすべてが雇用を創るという目的のもとに あるわけですよ、この金融救済法案はその一部なんです」 (この一件をさして、ある政治記者は 「マケインが勝てばこの女性が高確率で将来の米大統領になるわけですが、 もしこの可能性が視聴者の方々を恐怖のズンドコにつき落とさないならば、つき落とされるべきです」と 言っている)
(略)
インタビュアー「あなたは米国が『これ以上テロリストを来させないために』 パキスタン、アフガニスタンに攻めこむべきだと主張しましたが、これこそまさにオバマ氏が真っ向から…」
マケイン「ちょっと待って、こういう水かけ論での発言というのは…」
インタビュアー「いえ、これは討論での発言じゃないですよ、彼女は有権者に向かって言ってるんです」
ペイリン「ええそうです、それは正しいですよ。パキスタンとアフガニスタンについて 尋かれたから答えたんです。アメリカを守るためには必要だとね」
マケイン「(ム〜という顔をして横で手をいじっている)」
(略)
インタビュアー「(マケイン氏は) 26年間の議員生活のなかで、 ほとんど規制を緩和するほうに賛成しています、規制を強化するほうじゃないですよ」
ペイリン「でも彼は異端児でしたよ」
インタビュアー「…もう一度うかがいますが、(マケイン氏の) 26年間の議員生活のなかで、 なにか規制を強化する方向に賛成した特定の例というのはありますか?」
ペイリン「あー、誰かそういうのを見つけてくれる人を探してたんです」
(略)
インタビュアー「あなたは市長をしているとき、かなり腕利きのロビイストを雇っていたそうですが?」
ペイリン「雇いましたよ。3万ドルも払ってワシントンDCに行かせましたよ、 なぜならうちはDCから何千マイルも離れてるんですから!」
(略)
インタビュアー「(指名される前は) どんな新聞や雑誌を読んでいたんですか?」
ペイリン「ほとんど読んでいましたよ、メディアはよくやっていると思っていたんです…」
インタビュアー「具体的にどんな新聞や雑誌を読まれていました?」
ペイリン「全部。何でも。目の前にあるものは何でも。情報源は豊富にあるんですよ。 あのですね、アラスカってのは外国じゃないんですから、 情報を集めるのに苦労するってことはないんですよ」
(略)
ペイリン「この国を正すために、そしてこの戦争に勝つためには、 まばたきもしちゃいけないんです。だから私はしてません」
ほとんどのインタビューで天然ぶりを発揮してるし、そもそも会話が噛み合ってない。 こういう話し方をするオバさんなら日本でも普通にいそうな気がするが、 こういうのが知事をやっている国というのは、まさに「自由の国」だ! いまじゃアラスカはきっと全米の注目の的だろうなあ。
どうでもいいが (どでうもよろ)、ペイリン(偽物)とラルフ・ネーダー(本物)の 討論というのがある。 新山がみる限り、このおっさんは一番まともそうだが、大統領候補のくせに youtube の個人ビデオにまで出てくるとは。
Ventura「…世間じゃ民主党は共和党に反対するもんだと思われてるが、俺はそんなものは信じない。 ちょうど、プロレスみたいなもんだと思ってる。大衆の前じゃ、 どっちもお互いを敵視してるかのようにふるまっているが、楽屋じゃ仲良しクラブさ。 どっちのサイドも実は『同じサイド』で、企業に奉仕してるんだ。利害は一致してる。 ただそうじゃないように信じこませているだけだ。 俺はいまの政治家がやっていることはそれだと思うね。…」インタビュアー「最近の調査によると、米国民の7割から8割が、 この国はおかしな方向へ向かっている、根本的に正さなきゃいけないと感じているといいます」
Ventura「でも彼らはそれを投票に表してないよ、ちがうかね。 ジェファーソンがいった言葉でベストだと思ってるのが、 『異なる意見をもつことは、もっとも偉大な愛国心の表れである』というものだ。 彼らはそういうふうに選挙をやろうとはしてないよ。」
インタビュアー「あなた自身を含めて、ご家族はほとんどが兵役経験をおもちですが、 あなたはご自分を平和主義者 (pacifist) だと思っておられるのですか」
Ventura「そう思うよ。 戦争というのは、政治が失敗したときに起こるものだ。政治が完璧にダメになったときにね。 …民主党は大統領選に勝ったらイラクから撤退すると言っている。 でも、いまだって彼らはやろうとおもえばできるんだ、両院を握ってるんだから。 ブッシュの拒否権発動が怖いというが、カネを実質的にコントロールできるのは議会だけだ。 だからやめようと思えばできるんだ。だが、プロレスのこと話したのを覚えてるかね? 実際には彼らもグルなんだよ。…」
政治家で、かつWWFで鳴らした元悪役プロレスラーでもある彼が、 最近の政治を見て「民主党と共和党のやっていることはプロレスだ」 というのは、じつに凄みがある。これを見て (日本の) 政党のことを思い出した。 米国の2大政党がプロレスなら、いいよね。少なくとも見世物にはなるからさ。 これに対して日本の政治はショーとしてすら成立しないと思う。 たとえば大相撲の八百長とかは、ぜんぜんオッケーじゃん? それで盛り上がるんならバンバンやれと思う。 だが、もっとエゲツない八百長が世の中に存在していることについては誰も語らない。 うちらに北朝鮮のインチキ政治ぶりを笑う資格はあるだろうか? 彼らのほうが、芝居っぽさ全開なぶんだけまだましだね。
…日本においては、真の「競争」などというものは、 キャバクラのホステスのお姉ちゃんの争いぐらいにしか存在してないと思う。 (注: 実際にそういうとこ行った経験がないため、想像でものを言っています)
(追記) ところで、アメリカ大統領選に出る候補のテレビ討論は、 ある私的な財団によって牛耳られてて、 基本的には共和党と民主党の代表しか出場できない (つまり、独立候補はテレビに出れない) ってことを 最近知った。だからラルフ・ネーダーとか最初から蚊帳の外で、いつも 2政党だけがプレイヤーの試合が続けられるってわけである。
あー、現代のアメリカンというものは、基本的に罪悪感で動いている。 表面上、彼らはなんの罪悪感もないかのようにみえるが、実際には知っている。 自分たちがもっとも世界で浪費している民族であるということを。 それでも、知っていながら、生活スタイルを変えようとはしない (彼らが生活スタイルを変えるわけがない、 深刻な糖尿病・心臓病の危険がありながら、食生活をいっこうに 変えようとしない多くのアメリカンを見てもわかる)。 むしろその罪悪感を解消するために、彼らは付加的な 「サプリメント」を服用することを好む。 それがイラク支援であり、キリスト教への傾倒であり、 そしてカーボンオフセットなわけだ。 カーボンオフセットってまさに現代人のための免罪符なんだな。
少なくとも、いまのところは。
Document ID: a9642d6de2883e129726a1edae91b79c
Yusuke Shinyama